死に際に何を残すか

「金を残すは下策、仕事を残すは中策、人は残すは上策」

この言葉は明治時代を生きた後藤新平の言葉として知られている。お金はあの世に持っていくことはできないが、人を立派に育てて残した人は肉体は死んだとしても人々の心の中で生き続けている。人を残すということはそれだけ偉大なことである。

会社で転職理由の第一位はやりたいことが見つかったといって転職をする方が多いが、実際のところ本音は経営者や上司、先輩、同僚、後輩といった人間関係が原因で転職をする人が多い。

私も転職を2回経験しているが、1回目の転職時は上の事例とは全く逆のことを行った。私は自分のやりたいことを実現することを隠して、人間関係を理由に転職を行ったのである。上司との人間関係が上手く行かず揉めに揉めていたのだが、自分は起業家になって自分の会社を持って経営したいと考えていた。しかし、そんなことを会社で口走ってしまったら、「お前なんかにできるか」と言われてたり、人にも笑われていたのだろう。

現に会社にくる生保レディ所謂保険のおばちゃんにしつこく(丁寧に?)勧誘された時に、「これからは年金も減るから保険に入っておいた方が良い」と言われ、「自分で稼げるようになるから大丈夫」と切り返し、笑われた。でも、なんか悪い気はしなかった。他人に言われた道を歩むより自分の言いたい事言って、生きている感じがしたからだ。

笑われていこうじゃねぇか!高みを目指せば出す拳の見つからねぇケンカもあるもんだ

マーシャル・D・ティーチ(ONE PIECEより)

マンガONE PIECEからの引用になるが、まさにこの感じである。「人の行く裏に道あり花の山」と言われるように、他人と反対のことをやった方が、結果的に上手く行く場合が多い。他人が敢えてしないようなことにこそ、チャンスが潜んでいるということでもある。

私を指す形容詞として大抵の人に聴くと「優しい」のだそうだ。自分ではそんな感じではなく厳しい方だと思っている。大学時代には先輩にストイックと言われるくらい朝から晩まで実験に明け暮れたこともあった。SかMかと人に聴くと、Mっぽく見えるかもしれないが、実はバリバリのSなのだ。「優しい」と言われると良いイメージを持つかもしれないが、「優しいだけではモテない」というのも現実である。「優しい」というように見えるのならば、それを自分の強みにして、死に際に一人でも多くの人を残せる生き方をするのもアリかと思う。

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