仕事でコーチングを役立てるための第3回目です。
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コーチングのスキルには「承認」「傾聴」「質問」「フィードバック」「リクエスト」があります。
今回は、仕事においてどのように「フィードバック」と「リクエスト」を使っていけば良いかについてお話しします。
目次
「フィードバック」とは?
「フィードバック」というのは簡単に言うと、もっと良くなるために意見を述べることです。間違っても、人をけなしたり、怒ったり、ダメ出しをするものではありません。
広義の意味ではこれらも「フィードバック」に入りますが、本来の目的はその人自身がこれからの行動するために後押しすることです。
相手の立場に立って、この人がもっと成長するためにはこういうことに気を付けた方が良いのではとか、ここをこうした方が伝わりやすいといったことを伝えるのです。
肝心なのは、聴いている相手にとってそれが「フィードバック」になっているかどうかということです。
相手にとって批判されていたり否定されていると捉えられてしまってはそれは「フィードバック」の意味を成しません。
具体的なアドバイスによって、相手がポジティブな感情になり、これからもっと頑張ってやっていこうと思えるものが「フィードバック」です。
「フィードバック」するためのコツ
「フィードバック」のコツ
① 良かったところを伝える
② 改善した方が良いところを具体的に伝える
③ 改善によって更に良くなることを伝える
② 改善した方が良いところを具体的に伝える
③ 改善によって更に良くなることを伝える
というように、改善提案項目を良かったことといったポジティブな言葉でサンドイッチさせるのが良いでしょう。
こうすることで、いきなり改善提案だけを言われるより、伝わり方がソフトとなり、相手が改善提案を聴き入れやすい雰囲気を作ることができます。
「フィードバック」をしないという選択肢も
「フィードバック」をしないという選択肢もあることを覚えておいてください。相手が「フィードバック」を受け入れる準備ができていない場合は、「フィードバック」をしない方がよいかもしれません。それは、「フィードバック」をすることによって、互いの関係性が壊れてしまう危険をはらんでいるからです。
「なぜあなたからそんなことを言われないといけないのか」と相手が思ってしまった場合、もうそれ以上あなたの意見に耳を傾けなくなります。それどころか、あなたのことを嫌いになることさえあります。
関係性を構築するのには長い時間かかりますが、関係性が壊れるのは一瞬です。しかも、一度壊れた関係性は修復することが容易ではありません。男性と女性の関係を思い浮かべてみると、想像しやすいのではないでしょうか。
そのためにも全てにおいて「フィードバック」をしなければいけないというわけではなく、敢えて「フィードバック」しないという選択肢を残しておくことも手です。
「リスエスト」してみる
最後に「リクエスト」ですが、これは相手が決めた行動に対して、コーチが後押しをするためのものです。
「来週の金曜日までにレポートを仕上げてください」と具体的な行動を明確に伝えます。
この「リクエスト」項目としては、相手が既に行動することを決めていることや納得していることに対して行います。
そうでなければ、ただの「命令」になってしまうからです。
やってみたいけど少し自信がないという部下に対して、ポンと軽く背中を押してあげる行為が「リクエスト」です。
そうすることで、迷いがなくなり、行動への一歩を踏み出しやすくなります。
そうすることで、迷いがなくなり、行動への一歩を踏み出しやすくなります。