あなたはベストを追い求めてはいないでしょうか?
ベストな選択を追い求めない
会社の中で議論に議論を重ねてようやく結論が決まるということはないでしょうか。大抵そういう場合に限って、無難な結論に落ち着いているのではないでしょうか。
それは、時間を掛けてベストな選択をしたつもりでも、組織である以上、上層部の意見で180°変わったり、上層部の承認を得ようとするとある程度は従わなければいけない状況はおこるからです。
往々にしてベストな選択をしようとすると時間が掛かります。なぜ時間がかかるのかというとベストな選択というのは誰にも分からないからです。正確に言うと、人によってベストな選択というのは違うので、様々な人のベストを取り入れたからといって、それがベストであるとは限りません。中には全く反対の意見を言ってくる人もいます。
また、ベストな選択というのは後になってから分かる事柄であり、検討している段階においてはそれがベストがどうかもわかりません。
完璧を求めるほど、完璧でないものはない
ベストな選択というのは、言い換えると完璧を求めてしまっていると言えます。あなたも今までに一度や二度、完璧を求めたことはないでしょうか。
私自身、今までは完璧を求めすぎるあまり、かなりの時間と労力を掛けてきました。しかしながら、それは自己満足に過ぎなかったのです。自分が満足すれば良いのであって、それを見る人のことを全く考えていなかったのです。
それに気付いた私は、それ以降完璧を求めるのを辞めました。
「完璧を求めるほど、完璧でないものはない。」
ベストを探すのではなく、ベターを探す
では、どうすればよいのでしょうか。ベストを探すのではなく、ベターを探すのです。様々な人がいる中で最もベターな解決案は何かを考えてみます。
製造業で言うと、ある部署で働いている人はその部署しか見えていないことが多い。例えば、営業なら営業の視点、製造なら製造の視点といった具合である。だから、自分の部署が一番偉いと勘違いしてしまう。自分の部署のベストが会社全体のベストであるとは限らない。だから、会社全体のベストを考えるのではなく、ベターを考えるのである。ここでいうベターとは、昨日の会社より良い方向に向かうことである。昨日より社内のコミュニケーション量が多くなったらベター、昨日より社内の残業時間が減ったらベターと言う感じである。以前と比べるとだんだん良くなっているというのはなんとなく感覚でわかるものである。
ちなみに自分に対してもベターを探すと良い。なぜなら、ベターを探すことにより昨日の自分よりも1mmでも進歩しているからだ。自分自身のベターを探すと成長に繋がります。