「運命」は変えることができないと思っていませんか?
「運命」は変えられるか「広辞苑」で検証
「運命」と似た言葉に「宿命」「使命」「天命」があります。それぞれを広辞苑で調べてみました。
「運命」・・・人間の意志にかかわりなく、身の上に巡ってくる吉凶禍福。それをもたらす人間の力を超えた作用。人生は天の命によって支配されているという思想に基づく。
広辞苑
「宿命」・・・前世から定まっている運命。
広辞苑
「使命」・・・自分に課せられた任務。天職。
広辞苑
「天命」・・・天の命令。上帝の命令。天から与えられた寿命。天寿。
広辞苑
4つ調べてみましたが、いまいちその違いがよくわからないですね。それもそのはずで、これらの意味がごちゃまぜで使用されているので、明確な区別は付きにくくなっています。
但し、4つを見比べてみると、わかることは「自分」以外の「相手」の存在があるということです。
それが「天命」では「天」や「上帝」であり、「使命」では自分に課せられたとあるので、自分では決められないという意味で使用されています。「宿命」は前世から定まっており、自分では決めることができません。「運命」は人間の意志に関係ないというのと人間の力を超えた作用、人生は天の命によって支配されているという思想に基づくのですから、やはり自分では決めることができないものと捉えられます。
従って、これらの4つの言葉を見てみると、自分の手では変えることができないものという意味で使用されています。
「運命」を「占い」の観点から検証
自分の生まれた誕生日や星の配置で自分の「運命」が決まると思い込んでいる人がいるかもしれません。それが証拠に、自分の生年月日を入力すると、様々な運勢がわかります。詳しく読んでみると今の自分に当てはまっている項目も多く、自分も気が付かないうちにその通りに歩んでしまっているのではと思ってしまうことさえあります。
私自身も「占い」を活用して、今の自分がなすべきことを考えるのに使用しています。先の将来が見えてしまったら面白くありませんが、逆に見えなさ過ぎるのと不安になってしまいます。
「占い」にばかり頼り切ってしまって、それに振り回さるのはよくありませんが、自分がどのように生きればよいか人生に迷ってしまった時の参照にする羅針盤としては非常に参考になるものだと思います。
自分のやりたいこと成し遂げたいことがあって、それを「占い」という「運命」によって後押しして貰うために使用するのが良いでしょう。
「運命」は自ら切り開くもの
言語や占いといった観点からは「運命」は自分の力ではどうすることもできないものというように感じられるかもしれません。しかしながら、それは自分自身によって意味を変えることができます。
つまり、「運命」を自分の手では変えることができないものとして捉えて人生を生きるのか、「運命」は自分の力によって切り開けるものと捉えて生きるのかです。
コーチング用語でいうと「リフレーミング」です。事象に対する捉え方は自分で決めることができます。
よくある例ですが、コップに半分の水が入っている状況を思い浮かべてください。これをコップに半分しか水がないと捉えるのか、コップに半分も水が入っているのかと捉えるのかは、自分で決めることができるのです。
もし、あなたが砂漠の真ん中で遭難した場合、このコップを見た場合どのように感じるでしょうか。「半分しか水がない」と感じるのか「半分も水がある」と感じるかで、生存確率は大きく変わってくることでしょう。「半分しか水がない」と捉えると絶望に打ちひしがれ、その場でただただ死を待つだけの人生になってしまいます。しかし、「半分も水がある」と希望が持つことができればそれをお守り代わりに助かる可能性を探るのではないでしょうか。
『あなたが「できる」と思おうと「できない」と思おうとどちらも正しい』
ヘンリー・フォード (フォード創業者)
少なくとも成功を納めている人は自らの「運命」を自ら切り開いていった人であることは間違いない。
「広辞苑」に載っている言葉が多数決で決まっているのであるとしたら、大半の人が「運命」は変えられないと思っていたからそのように記載されているのかもしれません。「占い」も統計学というように考えると、先人たちの運命でしかなく、これから先の自分の運命と一致する保証はありません。
これから先の時代では「運命は変えられる」が常識になるかもしれません。「運命」を自ら切り開けるかどうかは「やる」か「やらない」かだけです。